スペイン人が可愛いがられるブラック企業
こんにちは、A汰です。
変な会社にしか就職したことがない僕も長時間労働が当たり前だのクラッカー的なことも経験しています。
長時間労働なんてブラックな会社の最も典型的なタイプといえるのではないのでしょうか。
一般的な労働時間は国で定められている通り、9時間の労働に対して休憩1時間はルールであるはずが、まさにそんなのは都市伝説でした。
そんなブラック企業の正社員は当時20代の僕を含め5人。
その中にスペイン人がおりまして、僕はマルちゃんと呼んでいました。
これまた現場責任者もネジがはずれた大変変態な人でして、謎にマルちゃんを可愛がっていたんですよ。
国境を超えた謎のえこひいきのお話、ちょっと聞いてください。
現場が終わるまで全員帰れない
僕が勤めていたのはブラックな物流会社です。
現場といっても、一人一人担当場所があって、終わった人から他をフォローしに行かないといけないスタイルでしたね。
つまり、自分の仕事が終わっても帰れないということです。
そしてもうひとつ、バイトより先に帰ってはいけない謎の正社員ルールがありました。
現場責任者いわく、理由は「正社員だから」だそうです。
ちなみにどれだけ長時間働いてたのかというと、バイトも社員も含めて全員が朝8時に出勤して帰れるのは夜12時前後といった感じ。
厳密にいうと、僕の場合は朝7時に起きて夜中1時に帰宅する毎日でした。
ただ週休2日を必ずもらえていたのが唯一の救いであり未だ謎である。
死人病人が誰一人発生しなかったことはもうひとつの謎でなんですけどね(笑)
マルちゃんだけ定時で帰る
ブラックな会社は始業から定時の時間なんて業務の半分も終わっていない。
なのにマルちゃんは、いつの間にか逃げるように帰っていたのです!
当時の僕もブラックな考え方に侵食されてましたから、逃げると表現してますけど、マルちゃんは自分の仕事が終わって定時で帰ってますからね。
もちろんマルちゃんは正しいですよ。
ただ、僕が理解できないのは、正社員は現場が終わるまで帰ってはいけないルールがあるはずなのに、なぜマルちゃんだけ許されているのだろうか、と。
実は僕が入社してからこんな日がずっと続いていたんです。
責任者に聞いてみた
既に他のバイトオヤジや社員もマルちゃんだけ定時が帰ることに対して不満を漏らしていたのを聞き、僕はなんとなく気になったフリをして変態責任者に聞いてみました。
僕「正社員は現場が終わるまで帰れないんですよね?なんでマルちゃんだけ毎日定時で帰ってるんです?」
変態責任者「ほら、彼はスペイン人やん。文化が違うし仕事が早いからね。」
僕は言葉を失った。
じゃあ、私たち日本人は仕事が遅いから残業させられているのか?
当時は定時に帰ることに憧れていた僕は、正社員は現場が終わるまで帰ってはいけないと発言した責任者の言葉もあり、矛盾だからけの発言に強い不信感を抱いただけでした。
そして単にマルちゃんが好かれていただけだったのでは?と思うようになり、僕の中で変態責任者は無責任者となったのです。
最後に
当時は、正社員の働き方こそ安定のレールだと洗脳されていたので、結局僕は2年ほど働きました。
なにも変わりませんでしたけどね。
よく生き延びたなと自分を褒めてやりたいですよ。だって褒められたことないですもん。
ひとつ言えることは、おっかしー責任者の矛盾した発言や好き嫌いだけで部署での働き方に関わるということです。