親子の話
どうもこんにちは、A汰です。
今日は僕の友人についてお話ししたいと思います。
Sさんという方で、よく仕事終わりに食事ではなく、一緒にコーヒーを飲みながらオチのない話や愚痴を言ってはストレス解消する仲なのです。
彼には少し変わったクセがあります。
屁をするときに必ず「ああぁっ!」って言うのです。
それを僕が初めて目の当たりにしたのは、今からちょうど1年前の出来事。
晩御飯を食べて雑談をしていたら、かなり遅い時間になってしまったので僕の自宅に泊まってもらうことにしました。
どれくらい経ったでしょうか、寝静まった明け方に突然
「ああああぁぁっ!!」
とSさんが発狂しました。
当然ながら、僕は「何事や!?」と、寝起きの耳に入るその声に飛び起きました。
すると次は
パゥーっ!!
「ああああぁぁっ!!」
パップゥーっ!
「あ、ああああぁぁっ!!」
ブッ!
「あぁっ!」
なんと、屁と発狂をリピートしていたことに気がついたのです。
スマホで時間を見てみると明け方の4時半ごろでした。
にもかかわらず、寝起きの声で爆笑したのを今でもハッキリと覚えています。
そんなSさんのクセがドツボにはまり、この人は僕の人生の中で笑いを生み出す最重要人物になることを確信したのです。
それから1ヶ月後のこと。
またいつものように、恒例の仕事終わり男子会でコーヒーを飲みました。
するとSさんが自分の家族のこと、お父さんのことを僕に話してくれたのです。
その内容とは
Sさんが自宅で眠っていると、突然トイレの方から
「うあぁーっ!」
と、お父さんのうなり声が聞こえてきました。
その声に飛び起きて、一目散にトイレの方に向かって
「お父さん!大丈夫か!?」
と訴えかけます。
すると、お父さんからの返事が
「大丈夫や!屁出したら声も出た!」
と返ってきたらしいのです。
僕は
やっぱり親の血は継ぐもんですな!
と率直な意見を言いました。
するとSさんは
実はオレとお父さん血繋がってないねん
クセが遺伝子レベルを越えた奇跡です。
今のお父さんはお母さんの再婚相手だったということ。
僕はなんだか嬉しかったのです。
こちらから聞いてもいないのに、わざわざ自分の家庭事情を話してくれたのですから。
お父さんはそこそこ年配なようで、Sさんは体のことを心配している様子でした。
そして、実の親子ではないのに、まるで本当の親子のように感じた出来事を話してくれたのです。
やはり、血は繋がっていなくても親子なんですね。